理想的な批評

2006年4月19日 コラム
主に市販やフリーのゲームレビューサイトを見ていて思ったのだが
良かった点と悪かった点の双方が織り込まれている批評が
もっとも理想的な批評である、という意見の人は少なくないようだ。
というのもレビュー時の心構え、みたいな項目を設けて
「必ず良かった点と悪かった点を書くようにしています」
といった類の宣言をしているケースが多く見られたからだ。

確かに一通り褒めたり、あるいはコンセプトに賛同した上で最後に、
気になった点を挙げる、というカタチで展開する常道的な批評は
客観的視点から冷静に批評できているということで訪問者からの
賛同を得やすいしフリーの場合は作者自身のためになることも多いだろう。

しかし批評が存外に批判的あるいはその逆に偏ってしまった時に、
それは理想的な批評ではないからという理由で無理に
方向を中立に修正しようとするのはやり過ぎであるように思う。

あるいは批判的過ぎては作者に悪いからという配慮を込めて
なされるものなのかも知れないが、そういった批評は
書き方次第では訪問者がもっとも知りたがっているであろう
受け手の本音を時に覆い隠してしまう。

もちろん、普通に批評していればほとんどの作品に対して
良かった点と悪かった点の双方が自然と浮かぶものであり
だからこそ、こういった批評が一般的に理想とされているのだろうから
それ自体に難癖をつけるつもりはないが。

コメント

最新の日記 一覧

<<  2025年7月  >>
293012345
6789101112
13141516171819
20212223242526
272829303112

お気に入り日記の更新

最新のコメント

日記内を検索