ユーザーに媚びているとは一見すると可笑しな言い草だ。
作者(生産者)が彼らの需要に応えるのは何ら間違っていない。
それどころか当然の責務であるとすら言える。

それでも上記のような発言がしばしば見られるのは何故か。
中には人気があって成功している作品に対する嫉妬を込めて言われる場合もある。
だが、それだけであるとは思えない。

ここで強調しておきたいのがユーザーの需要に応えた結果、
ユーザーに支持される作品になるとは限らない、ということだ。
以下は先日、テレビで見掛けた掃除機の事例だ。

・ユーザーは静かな掃除機を求めている
・改良に改良を重ねて静かな掃除機の開発に成功した
・だが、売れ行きが今ひとつなので原因を調べた
・その結果、この掃除機はゴミを吸っている感じがしないという感想が目立った

番組の主題は別にあるのだが関係ないので割愛する。
ここで重要なのはユーザーは自身が本当に求めているものを
きちんと理解していない場合があるということ。

この事例において仮に事前に綿密なアンケート調査がなされていたとしても
「静かな掃除機もいいのだが静か過ぎてゴミを吸っている感じがないのは困る」
の回答を得ることは困難であったと思われる。

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