RPGの原点

2005年11月2日 コラム
RPGはヌルゲーマー向けのジャンルであると言われる。
確かにその指摘は間違ってはいないが正確に言うと
RPGはもともと非ゲーマー向けジャンルであった、のではないだろうか。

日本でCRPGがブレイクしたきっかけはドラクエなわけだが
ドラクエがここまで広まった背景にはゲーマーだけでなく非ゲーマー、
つまり一般層の強い支持が不可欠であったように思う。

ドラクエにおいて、戦闘の勝敗を握っているのはゲーム中で
プレイヤー(主人公)が所持するリソースである。
つまり、ドラクエはプレイヤーの腕や技量をほとんど必要としないという
当時のゲーム業界からすれば異質のゲームであったはずだ。

もちろん、今のRPGは多様化している。
プレイヤーの腕や技量を必要とするシステムを持つものもあるし、
特定の要素に特化したものもある。

かつて一般層として取り込まれた人々がゲーマーとなり
RPGに様々な新要素や新システムを要求し、制作側がそれに
応える形でRPGをどんどん変化させていった結果だろう。
その過程において戦略性や爽快感などの他ジャンルの要素も取り入れられた。
私もその変化の恩恵にあずかった者の一人である。

基本的に多様化するのは好ましいことだ。
それだけ多くのユーザーの嗜好に対応することが出来る。
だが、だからと言ってかつてRPGの原点であったものが今では
価値のないものになってしまった、というわけではないだろう。

戦闘から戦略性や爽快感をあえて排除したものを作ってみたくなった。

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